入れ歯は、失った歯を補う手段としてメジャーな治療法です。入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯があり、歯の残っている本数によってどちらが採用されるかが変わります。また、種類によって特徴が異なります。
この記事では、総入れ歯の種類とそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。
総入れ歯とは
総入れ歯とは、歯茎の代わりになる土台部分と人工歯で形成された入れ歯です。
上下どちらかのすべての歯、もしくは上下すべての歯を失ってしまった場合に使われます。総入れ歯を使用することにより、見た目を美しく保ちつつ、嚙み合わせが改善され、食べ物をしっかりと咀嚼できるようになります。
総入れ歯のメリット・デメリット
総入れ歯には、以下のようなメリットとデメリットがあります。
総入れ歯のメリット
総入れ歯の主なメリットは以下の5つです。
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- 審美性を保てる
- しっかりと咀嚼できる
- 発音が改善される
- 安価に作成できる(※保険診療の場合)
- インプラントと比べ、体への負担が少ない
総入れ歯の最大のメリットは、食事がしやすくなる点です。
歯を失った状態だと柔らかいものが中心の食生活ですが、総入れ歯の使用でしっかりと噛めるようになります。
総入れ歯のデメリット
総入れ歯には以下のようなデメリットもあります。
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- 合わないと痛みが出る
- 日々のお手入れや定期的なメンテナンスが必要
- 寿命がきたら作り直しになる
残念ながら、総入れ歯は永久的に使えるものではありません。
寿命がきたら作り直しをする必要があります。
総入れ歯の種類
保険診療には主に3つの種類があります。
それぞれの特徴を解説します。
保険適用の総入れ歯
保険適用の入れ歯は、プラスチック(レジン)で作られています。
費用は、3割負担で10,000円〜15,000円程度が相場とされています。
メリット
保険適用の総入れ歯のメリットは以下です。
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- 保険適用のため安価で作製できる
自費診療に比べて安価に作れるため、初めて入れ歯を作製する人におすすめです。
デメリット
ただし、以下のようなデメリットも理解しておく必要があります。
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- 厚みがあり異物感が強い
- 外れやすい
- 変色しやすい
- 寿命が短く、短期間で作り直しが必要
保険診療の総入れ歯は安価である分、素材や製作時間に制限があるため、最低限の機能となっています。より快適なつけ心地を求めるのであれば、自費診療の総入れ歯の検討をしましょう。
金属床義歯
土台部分がチタンやゴールドといった金属でできた総入れ歯です。
メリット
金属床義歯のメリットは以下です。
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- 熱が伝わりやすいため食事を美味しく食べられる
- 薄く作る事ができ異物感が少ない
- 長期間使う事ができる
金属床義歯は、その高い強度により薄く作ることができます。そのため、保険適用の入れ歯に比べて発音がしやすく、違和感も少ないことが特徴です。
デメリット
一方で、デメリットもあります。
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- 保険適用外のため高額
- 金属アレルギーの方は使えない
金属アレルギーの方は使用している金属が問題ないか、事前に医師に伝えて相談しましょう。
インプラント義歯
顎の骨にインプラントを埋め込み、そのインプラントを土台として入れ歯を取り付けるタイプの入れ歯です。
メリット
インプラント義歯のメリットは以下です。
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- しっかりと固定されるため安定性が高い
- 違和感が少ない
総入れ歯の種類の中で最も安定性のある入れ歯です。
入れ歯のデメリットであるグラつきによる痛みはほとんどありません。
デメリット
インプラント義歯のデメリットは以下です。
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- 保険適用外のため高額
- 外科手術が必要
- 完成まで時間がかかる
- 持病や口腔内の状態によっては適用できない
外科手術が必要なため、体への負担も考慮しなければいけません。
インプラント義歯は、他の種類に比べて条件が多いため、自分が適応可能かどうか事前の確認が必要です。
まとめ
総入れ歯は、歯をすべて失ってしまった方が快適な食生活や円滑なコミュニケーションを取り戻すために重要な役割を果たします。保険適用の総入れ歯は安価に作製できる点が大きなメリットですが、その分デメリットも多いです。これらを総合的に判断した上で、自費診療の総入れ歯も検討することをおすすめします。
当院では、一人ひとりに合わせた入れ歯を提供しています。入れ歯についてお悩みの方は、お気軽に中葛西歯科までご相談ください。